緑の風が吹くクレソンの里「波瀬」
波瀬の自然に寄り添う「クレソン作り」
三重県松阪市飯高町波瀬地区は、奈良県との県境にある山深い里。ここに「波瀬をもっと元気にしたい!みんなに知ってもらいたい!」と奮闘する女性がいます。野菜の「クレソン」をこの地で生産し、地元レストランで提供。このクレソン作りが注目を浴びつつあります。
もともと三重県松阪市飯高町波瀬に生まれ育った北川京子さん。山々に囲まれ、清らかな水の流れる櫛田川を中心に広がるこの波瀬の地で、新たな生活をスタートされた折、ご主人が休耕田にワサビを植えたことに話はさかのぼります。偶然にもワサビの苗に『天然のクレソン』が混じっており、その旺盛な生育から一面に繁殖。当時は戸惑った北川さんも、その美味しさからクレソン作りに専念するようになりました。不思議な縁で波瀬の地にやってきた『クレソン』。こうして生産されるようになって10年以上が経とうとしています。
我が子を愛でるような優しい表情でお話してくださる北川さん。波瀬の自然条件があってこそ、美味しく育くまれるクレソン。このクレソンで波瀬の地を豊かにそして元気にしたいと奮闘しています。
「農産物ですから自然条件に左右されるし、美しい水の確保や害虫対策も深刻です。でも消毒なんかしたくないし、手で摘み取ってそのまま口に運べる安全なクレソンをどうしても守っていきたいんです。無理をせず波瀬の自然に任せているからこそ、年によって収穫量も出来も違う。美味しいクレソンのために、皆さんに温かく見守っていただきたい。」
あくまで無理をせず、波瀬の自然に耳を傾け、時に身を委ねながら、生産を続けていきたいと北川さんはおっしゃいます。
波瀬のクレソンの美味しさを皆さんに知っていただいて、この地にクレソンを摘みに、そして食べに来ていただくこと。そして、クレソンの生産者が増えてくれれば嬉しい…とますます夢が広がります。現在、近くの深野地区でも同じクレソンを生産しており、それらも「はぜのクレソン」として出荷されています。
この地を元気にしていこうと立ち上がった「波瀬むらづくり協議会」では、夏の期間に休校舎を利用した自然体験学習を実施しています。
「生きるを学ぶ」を実践するために、
「山に生きる」
「川に生きる」
「里に生きる」
の3つのテーマを設け、「人が生きるとはどういうことか?」を波瀬での体験を通して学んでもらおうという取り組みです。
毎年多くの子供たちがここ波瀬に集まり、大自然の中でコミュニケーションをはかり、机の上では得ることができない様々な学びを持ち帰ってもらっています。
「里に生きる」では、波瀬の食文化に触れていただこうという体験学習の中に、清流で育った「クレソン」のペーストを使った手打ちうどんを作る体験があり、人気があります。
波瀬のクレソン年間マップ
カラダに嬉しい「クレソン」を食す
生食でも加熱しても美味しく食べられるのがクレソン。生食はピリッと辛味があって、大人向けの味。ですから、こってりしたお肉料理に添えるお口直しにぴったりです。サラダにアクセントとして入れるのもおススメです。
また、加熱すると辛味が消えてクセがなく、カロテンたっぷりの緑黄色野菜。塩分を排泄する役割のあるカリウムや骨を生成する上で欠かせないカルシウムも豊富ですから、子供から大人まで幅広く食べていただける優秀な野菜です。
クレソンの白和え
[材料]
クレソン50g
もめん豆腐 半丁
人参 少々
砂糖 10g
煎りゴマ 少々
塩 少々
●「クレソン」「人参」は、サッとゆで食べやすい大きさに切る。
●「もめん豆腐」は、水切りした後、布で固く絞り、すり鉢に入れ
「砂糖」、「塩」を加える。なめらかになるまで混ぜ、
「クレソン」、「人参」を入れ器に盛り「ゴマ」をふりかける。
クレソンの天ぷら
[材料]
クレソン
人参
てんぷら粉
●「クレソン」は生のまま、「人参」を千切りにし、かき揚げにする。
食べるときは、天つゆよりも塩がおすすめ。
クレソン鍋
[材料]
クレソン
昆布だしのベース
シメジ きのこ類
しゃぶしゃぶ用 豚肉
●ポン酢で食べる。
その他、クレソンのおひたし、クレソンジュース、クレソンスムージー、クレソンババロア、クレソンシフォンケーキなどにも応用することができます。
店名:はぜの風
住所:松阪市飯高町波瀬565
TEL:0598-47-0825
営業期間:10月末頃〜5月頃まで
※営業期間は事前にお電話でご確認ください。
※ランチ営業のみ、完全予約制です。
はぜのクレソンは以下でご購入いただくことができます。
■はぜの風
住所:松阪市飯高町波瀬565
TEL: 0598-47-0825
※地方発送も行っています。(Telでご注文をお請けしています。)